テーマとはWebサイトのデザインだけではなく、サイト全体の構成や骨組み、表示させるための機能など必要なものがあらかじめ統一されて実装されたテンプレートです。
デザインが優れていたり、便利な機能などWebサイトを構築する上で必要不可欠なものがすべて組み込まれています。
極端な話で言えば、テーマを選んでインストールすればそれだけでWebサイトの出来上がりです。そんなWordpressのテーマについて基礎的なこと、注意すべきこと、私が実際に使ったことのあるテーマなどをご紹介させていただきます。
WordPressのテーマとは?
WordPressのテーマとは、Webサイトを構築する上で必要最低限のものが全部入ったテンプレートのことです。
複数のファイルの集合体で、デザインなどが一体になっています。例えば、一度選んだテーマが気に入らなくて他のテーマに変更したいなぁ…なんて思った時は、また新しいテーマをインストールするだけで、自分が作った記事などは消えることなく、デザインや機能だけが変更されます。
複数のファイルとは、「テンプレートファイル」と呼ばれます。ページごとにファイルが分かれていて、基本的なコンテンツは『index.php(トップページ)』『single.php(個別記事)』『page.php(固定ページ)』『search.php(検索結果)』『archive.php(過去記事一覧)』などのテンプレートファイルで構成されています。
テーマの変更を行う場合は、このテンプレートファイルの組み合わせでカスタマイズするか、ファイルを一式入れ替える方法などがあります。
テーマはWordpress内で探して無料のものをインストールしたり、高機能にカスタマイズされた有料のものなどがあります。もちろん知識があり構成に自信があるかたは自作してアップロードなどもできます。
テーマを変更する前に!
テーマを変更する際に注意すべき点がありますので、変更前にテーマの仕組みを少し知っておきましょう。
テーマにも更新がある
WordPress本体やプラグインだけではなく、テーマにも更新があります。機能の追加や変更、不具合の修正などの為に不定期で通知されます。セキュリティの向上の為に通知がきたら早めに更新しましょう。
更新するとカスタマイズが初期化する
何も知らずにテーマを更新すると、カスタマイズが初期化してしまいます。それを防ぐには『子テーマ』を作成する必要があります。
『子テーマ』とはWordpressのテーマ(親テーマ)に属したようなもので、親テーマの機能などを引き継いでしまいます。カスタマイズは全体ではなく『子テーマ』に加えていきます。そうすることで、全体的な構成などは変わらずスムーズに更新が終わります。
おすすめなのはWP公式テーマ
無料テーマで有名なものは、Wordpressの公式テーマがあります。やはり公式だけあって、セキュリティは万全で利用者が多いので使い方なども調べたらたくさん出てきます。
テーマ選びのポイント
テーマを選ぶ際にはデザインを重視してしまいがちなのですが、デザインだけで選ぶとWebサイトを運営していく上で使い勝手や安全面で問題が生じたりします。
デザインや価格以外にも知っておくべきポイントをご紹介します。
・レスポンシブデザイン
PC・タブレット・スマートフォンなどさまざまなデバイスに対応したデザインのことを「レスポンシブデザイン」と言います。
レスポンシブ対応テーマを使うと、どのデバイスでも見やすいように、ページのデザインを最適化して表示させることができます。
最近ではモバイル端末からのアクセスが非常に多く、スマートフォンに対応しているかどうかが重要なポイントになります。
もし自分の選びたいテーマがレスポンシブ非対応のテーマの場合は「WP Touch Mobile Plugin」などのプラグインをインストールすることによってスマートフォン対応にすることができます。ただしこの場合はモバイル画面とPC画面で表示されるイメージが異なってしまいますので注意してください。
・カスタマイズのしやすさ
カスタマイズがしやすいかどうかは、かなり重要になってきます。利用者の多い人気テーマは公式サイトや解説サイトが作られたりしていて、カスタマイズ方法が細かく説明されていたりします。WordPressを扱いなれていない方は情報が豊富なテーマを選ぶと作業がスムーズに進められるでしょう。
・日本語対応
配布されているテーマは英語のものが多く、日本語に対応しているかも重要なポイントになってきます。
Webサイトを作成する上で、慣れない言語を使用すると翻訳など余計な作業が発生するので効率がよくありません。また、海外のテーマは設定方法が難しく日本語での情報が少ないです。
その点、公式テーマは無料かつ日本語対応テーマが多く存在しますので、まだWordPressに慣れていない方はまず無料の公式テーマを使用してみて感覚を掴んでみるのが良いかもしれません。
・カラム数の調整
カラム数とは、Webサイトの中に設置されている列数のことで、Webサイトの目的や好みがデザインに応じて、カラム数を調整すると良いとおもいます。
例えば、「2カラムレイアウト」の場合は左のカラム(列)にメインコンテンツを表示し、右のカラム(列)にはサイドバーとして新着記事や人気記事を表示させることができます。
他にも、「シングルカラム(サイドバーなし)」や「3カラムレイアウト(3列仕様)」などがあります。
カラムを自在に使いこなすとオシャレなWebサイトができますので、ぜひ試してみてください。
テーマ変更する際の注意点
テーマが決まっても、すぐに変更するのはやめましょう。よく注意して変更しないと思わぬ結果となりかねませんので注意してください。
・テーマ変更前にバックアップ
テーマを途中で変更すると、レイアウトがずれたり再設定しなければならなくなります。万が一の場合に備えて、テーマ変更前には必ずバックアップを取りましょう。バックアップしたファイルは自分のPCに保存されますが、PCのデータ損失にも備えて、外付けHDDやオンラインストレージにもファイルを分散させると安全です。復元したいときは各フォルダごとにアップロードすれば元に戻せます。
また、レンタルサーバーを使用している方は無料でバックアップ機能のサービスもありますので、一度確認してみると良いと思います。
・テーマの安全性を確認する
海外の無料テーマの中には、安全性に問題があるものもあります。セキュリティ上必要なコードが抜けていたり、マルウェアなどの危険なソースが含まれていたりします。最悪の場合、データの破損や改ざん、情報漏洩、Webサイトの消失なんてことにもなりかねません。インストールする前にそのテーマの導入例や信頼できる提供元かを確認してください。安全性を確認できない場合は、WordPress公式テーマを使用しましょう。公式テーマは配布元により事前審査があるので安心して使用することができます。